2021年2月の診療情報管理士に合格しました。
93期生として、2018年7月から2020年7月まで通信教育課程を受講していました。
試験勉強をしていると、「何のために勉強しているのかわからない」「勉強のやる気が起きない」「モチベーション・インセンティブロス」になりませんか。
特に私のような一般企業に勤める会社員が、診療情報管理士という資格を取っても知名度が低く、何の役に立つのだろうかと疑問に感じる日々でした。(加えて、資格試験の最も大きなモチベーション・インセンティブにしていた会社からの資格報奨金も、もらえないことが響きました。)
「通信教育頑張ってきたし」「20万を支払った以上、今更合格しないとかできないし」といったどちらかというとマイナスなモチベーションはあるんですけどね…。
「診療情報管理士に合格したから、こんな良いことあったよ!」と私が実感したことが、これから受講される方のモチベーションになるのではないだろうかと思っています。
診療情報管理士の勉強を始めようか迷ってる方、通信教育に申し込もうか迷っている方のお役にも立てれば幸いです。
実感したメリット7つ
会社でのメリット編
名刺に書ける。
最もメリットを感じたのは、「診療情報管理士と名刺に書けること」です!
一般企業と比較すると病院ってだいぶ特殊な組織ですよね。
特に、職能と資格(もっと言うと給料とキャリアも)が深く結びついていて、本当に資格社会だと感じます。
さらに普段病院の職員の方とお話ししていても、プロフェッショナル感がバリバリ伝わるというか。
休日に自主的に勉強会に参加していたり、さらに上位の資格を目指したり…。
何より自分の資格・スキル一本で、誇りを持って働いているんだなと思います。
「資格=私は何ができます」という意識が強い印象です。
それに比べて一般企業は、所属や職種・役職が、その人ができること・詳しいことに必ずしも結び付いていない・直結していないことが多いですよね。
仕事柄、商談やデモで病院関係者と会うことが多く名刺交換もよくするのですが、私の名刺を見ると「あ、診療情報管理士持ってるんですね」と100%の確率で言われます。
恐らく、「一般企業の人間だけど、踏み込んで医療用語使って現場の話をしても伝わるぞ、こいつ」と認識されているんじゃないかなと思っているのですが…。(プラスにとらえすぎかもしれません。)
合格する前も医療ワードや現場の運用に踏み込んでお話しする機会は多かったのですが、合格してからは、診療科の特性や疾患名やお薬の名称を具体的にあげてお話しする機会が増えたように感じます。
やはり、普段使っている言葉で悩んでいることを具体的に話し合えると、職員さんとの距離もぐっと縮まります。そういう意味では、資格があることが「踏み込んだ話ができますよという印・メッセージ」になって、名刺交換のときに伝わるといいなと思っています。
とはいえ、もちろん、わからない言葉や運用も多いので、素直に「〇〇って○○って意味ですか?」「○○って何ですか?」)と素直に聞くことも多いのですが。
病院の職員の方と共通言語で話せるようになった。
これも、上に記載したことと近いところがあるのですが、例え話をするにしても少し踏み込んで具体的な疾患に応じて話せるようになると、やっぱりお客様の掴みもいいんですよね。ふわっとせずに済むというか。解像度が高い状態で話せるというか。
もっと単純に言えば、商談中や打ち合わせ中に知っているワードや概念が出てくると、「あ、勉強したやつ!」と嬉しくなります。学生のころ憧れた、試験や授業中の「進研ゼミで見たやつ!」となる感覚と一緒です。
自分の意見を堂々と言えるようになる。(偉い人にも。)
一般企業には、言うてそんな詳しい人はいません。自分が社内における一番の有識者になれます。
ぶっちゃけ、そんなに発揮する場面はありませんが笑。
ただ、資格があることによって「自分の発言に権威性を持たせられる」気がします。
社内でセルフブランディングできる。
とにかく資格って「何を知っているか」という点で、わかりやすいんですよ。(資格は「何を知っているか」に深く紐づくのであって、「何ができるか」とは紐づかないと思ってます。「何ができるか」は実務の中で磨かなければ身につかない。)
「とりあえず医療・介護制度のこと、報酬改定や未来予測(笑)はあいつに聞けばいい」という社内での評判をゲットできます。この評判は、良いも悪いもあるんですが…。
ただ一度そういった評判がゲットできれば、相談事を持ちかけられたり、頼りにされたりすることも増えます。一つ一つの依頼に誠実に応えれば、その人からの信頼もゲットできます。そうすると、いつの間にか社内に散らばるいろんな情報を色々教えてもらえるようになりました。
セルフブランディングと言うと少々大袈裟ですが、情報を集め面白い仕事をするためには「○○と言えばあいつ」という評判は便利だなと思う出来事が多かったです。
会社案内に掲載される。
はい、これは私にとっては何のメリットも無いですね!
情報サービス業界は、資格保持者や開発スキルをホームページや会社パンフレットに掲載していることがあります。変わり種の資格として掲載されました。
自分のキャリア編
純粋に体系だった知識がついた。
資格の勉強をする前から、診療情報改定・介護報酬改正等の最新情報は追いかけていました。
ただ、やはりそれまでの経緯や周辺の法律・ルールを知っている人とは、理解や解釈の面で「深さ」が違うんですよね。医療・介護行政の理解のためには、社会保障史の流れを知る必要がありそうだなというのは、資格取得前から漠然と感じていました。
そういう意味では、資格の学習を通して大まかな制度の変遷や、根拠となる法律・ルールを学べたのはよかったなと思いました。
大きな歴史・制度の変遷を理解し現状のデータを読み解くと、今後どんな制度設計がされるのか・将来的にどんな市場になりそうなのかを予測がつくようになります。
体系だった知識を身に着けることで、「医療・介護業界の市場予測」という面ではプラスだなと感じました。
一応病院にも転職できるなと思うようになった。
これは完全に余談ですが、診療情報管理士にも転職できるなと心の余裕ができました。
もちろん、実務経験が皆無なので良い条件の転職ができるとは思っていませんが、心の支えとして笑。
どんな人が取得に向いているのか
上のメリットをふまえると、こんな方は取得を考えてもいいのでは??と思いました。
- お客様が医療関係者の営業担当
- 取り扱い製品が医療関係製品のシステムエンジニア
- 医療機関向けの新製品開発担当者
- 医療機関向けのマーケティング担当者
「顧客の解像度を高めるきっかけ」という意味では、良い一つの手段だと思います。(もちろん資格取得だけでは不十分ですが。)
ただし、通信教育費用(約20万)が投資回収できるかと言われると…。
その辺は、私のがんばり次第かなと前向きに結論づけときます!
ご興味がある方は、ぜひチャレンジを!応援します。
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